はじめに

このページでは小山先生のプロフィールを紹介します。著作、論文など詳細な業績につきましては、 こちら(PDF)をご覧ください。

学生へのメッセージ

 担当者は基本的人権の総論、とくに私人間における権利の保障について研究している。

 日本の憲法学では、憲法は国家からの自由を確保するための自由の基礎法であり、憲法が保障する基本的人権(自由権)は、国家による介入をはねつけるための防御権である、という認識が強い。しかし、現実の人権問題は私人間においても発生するのであり、その場合に国家に求められているのは、「何もしないこと」ではなく、人権の衝突を「調整すること」であるはずである。

 このような問題は、日本の憲法学では、「人権の私人間効力」の問題として(控えめに)議論されてきた。しかし、そもそも私人間の人権保障は、民法90条や709条の解釈・適用に憲法がどのような影響を及ぼすか、といった局地的な問題に尽きるものではないように思われる。 そのため、この際、国家の基本権(人権)保護義務=「基本権は国家に対して、各人の基本権法益を第三者による侵害から保護するための積極的措置を命じる」という考え方を正面から認めたほうがよいのではないかと考えて、いくつかの論文を執筆し、『基本権保護の法理』という著書にまとめたが、少数説にとどまっている。

 イマニュエル・カントは、「法とはある者の恣意と他の者の恣意とが自由の一般法則に従って合一しうるような諸条件の総体である」と定義している。「国家からの自由」は、この古典的な法の役割の半分をカバーするだけであり、残りの半分をカバーするためには基本権保護義務論が有効でありかつ必要である、と思うが、諸君はどのように考えますか。

                                                                                 

略歴

小山 剛 (こやま ごう)

1960年 東京に生まれる。

1979年 慶應義塾高等学校卒業。

1984年 慶應義塾大学法学部卒業。

1990年 慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。

1990年 愛知県立女子短期大学講師。

1993年 名城大学法学部講師。

1994年 名城大学法学部助教授。

2002年 慶應義塾大学法学部助教授。

2004年 慶應義塾大学法学部教授ならびに同法科大学院教授(兼任)

2005年 慶應義塾大学より博士号(法学)を取得。

       現在、慶應義塾大学法学部教授。

       BPO(放送倫理・番組向上機構)の放送人権委員会委員も務める。

専攻領域

憲法学

主要著書

『基本権保護の法理』(成文堂、1998年、田上穣治賞)

『基本権の内容形成——立法による憲法価値の実現』(尚学社、2004年)

『「憲法上の権利」の作法』(尚学社、初版2009年、新版2011年、第3版2016年)

→ 詳細な著作目録はこちら(PDF)

所属学会

日本公法学会、全国憲法研究会、比較憲法学会、憲法理論研究会、ドイツ憲法判例研究会など

留学等

1987-1989年 ケルン大学

2001年         フライブルク大学(客員教授として)

ページのトップへ戻る