Professor ~教授紹介~

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専門領域

現代民主主義論・政治的コミュニケーション論

 私が慶應義塾大学法学部政治学科の学生であった時に所属していたゼミで輪読し大きな影響を受け、 慶応義塾大学教授となった現在においても、事あるごとに読み返している本が一冊あります。
 それは、アメリカの経済学者であるアンソニー・ダウンズが1957年に著した『民主主義の経済理論』です。 ダウンズは本書によって、今日政治学において、人は自己の利益の最大化を目指すという 合理的選択アプローチから政治現象を分析する研究領域(公共選択論)の生みの親の一人となりました。

 ダウンズの同書の中で理論的に導出された次の命題は、今日においてもあまりにも有名です。それは「経済学的にいえば、民主主義国家における政府の政策にはほとんどつねに、反消費者、生産者支持の偏向がみられる。」というものです。
 不確実性が常である現代民主主義国家の政治過程における市民の間の情報の非対称性がもたらす政策決定の歪みを理論的に明らかにしたものです。「民主主義においては多数派の利益に適う政治が行われるはずであるにもかかわらず、多数派ではあるが情報に欠ける消費者の利益を犠牲にして、少数派ではあるが情報量において優位に立つ生産者の利益を優先する政策が形成されるのがつねである」というこの命題は理解と論証は、私の研究の出発点となりました。今日までの研究生活において、私の問題意識は常にそこにありました。
 私の専門分野は合理的選択の政治学(政治現象の理論的分析)や計量政治分析(政治現象の実証的分析)にあります。これまでは、

などを手がけてきました。

 今後も、政治過程における政治的情報の質と量のあり方が、代議制民主主義のパフォーマンスにどのような影響を及ぼすのかといった観点から、自分の研究をまとめていけたらと考えています。
 また最近では、IT革命がもたらした情報環境の劇的な変化が、現代における直接民主制の新たな展開にどのように寄与しうるのか、一方で阻害しうるのかといった問題にも関心があります。

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人生の訓

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略歴

1958 広島に生まれる
1981 慶應義塾大学法学部政治学科 卒業
1983 慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程 修了
1984 杏林大学社会科学部 助手
1986 慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程 単位取得満期退学
1988 杏林大学社会科学部 専任講師
1992 杏林大学社会科学部 助教授
2000 杏林大学総合政策学部 教授
2004 慶應義塾大学法学部 教授

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著書

『情報とデモクラシー』(共著)1983年
『危機とデモクラシー』(共著)1985年
『投票行動と政治意識』(共著)1986年
『世界の政治システム』(共著)1987年
『政策決定の理論』(共著)1990年
『政治過程の計量分析』(共著)1991年
『国家の解剖学』(共著)1994年
『選挙と投票行動の理論』(共著)1997年
『90年代初頭の政治潮流と選挙』(共編著)1998年
『国家の行方』(共著)2001年
『選挙制度と政党』(共著)2003年
『利益誘導政治』(共編著)2004年
『日本における有権者意識の動態』(共著)2005年
『政治改革とシヴィル・ソサエティ』(共編著)2006年
『政治学入門』(共著)2007年
『ニュース報道と市民の対外意識』(共編著)2008年
『慶應の政治学 政治・社会』(共著)2008年

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役職

日本政治学会理事
認定NPO法人日本政治総合研究所理事

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